人間の歯は生まれつき真っ白ではありません。
歯が作られている成分で、歯が黄色く見えることがあります。
歯はエナメル質と象牙質で出来ていて、エナメル質は乳歯の時は不透明の白色をしています。
象牙質はエナメル質の内側の部分で、歯のほとんどはこの象牙質で出来ています。
この象牙質の色は白ではなく黄色っぽい色をしているのが特徴で、歯の本来の色が真っ白でないのは、象牙質の色が関係しています。
目次
子供の歯が黄色く見えるのはなぜ?
子供の歯が黄色く見える原因はいくつかあります。
1.歯の汚れ「ステイン」が付着している
子供の歯が黄色く見えてしまうときは歯に汚れ(ステイン)がついている可能性があります。
ステインは歯の表面にあるエナメル質に食べたものや飲んだ物の汚れが付いてしまうものでこれが付着すると歯が黄色く見えることがあります。
歯が汚れてステインが付着していると、お口の嫌な臭いの原因にもなってしまいますので、お口のケアをしっかりとしてあげるようにしましょう。
2.先天性の病気「エナメル質形成不全」
先天性の病気が原因で歯のエナメル質が上手に作られないまま歯が生えてきてしまう「エナメル質形成不全」という病気もあります。
この病気は本来あるはずの歯のエナメル質がないので虫歯になりやすいという特徴があります。
歯磨きをするときは仕上げ磨きをするなどして、虫歯の予防を心がけてあげましょう。
3.抗生物質の副作用
抗生物質の副作用によって歯が黄色く見えることもあります。
マイコプラズマ肺炎になったときに処方されることが多い、「ミノマイシン」という抗生物質を、乳歯が生える頃から7歳までの間に服用していたら、歯の象牙質の部分の黄色が濃くなることがあります。
ミノマイシンのような、テトラサイクロン系の抗生物質の副作用で起こります。
妊娠中にこの抗生物質を服用しても、生まれてくる赤ちゃんの歯が黄色っぽくなることがあるので、安易に薬を服用することは避けましょう。
歯が黄色いのを治す方法はあるの?
自宅でケアする場合、ステインが付着している場合はしっかりと歯磨きを行うことが大切になってきます。
食事を食べたらすぐに歯磨きをし、歯を磨く時は研磨剤入りの歯磨き粉を使うようにします。
歯磨き粉が苦手だというお子さんもいますよね!
そんな時は毎日ではなく、何日かに一回研磨剤入りの歯磨き粉で磨くようにしても効果が見られます。
歯磨きは毎日食後にしっかりと行うようにして、パパやママが仕上げ磨きをしてあげるようにしてください。
自宅でケアを出来ない時は歯医者さんで歯のクリーニングなどを行ってもらうようになります。
お子さんの歯が黄色いことが気になるようであれば、歯の定期健診に行ったときなどに歯医者さんに相談してみましょう。
歯のクリーニングをお願いするときは、自由診療になり保険が適応されない可能性があるので、費用の確認をしておくことをお勧めします。
乳歯より永久歯のほうが黄色い!
乳歯と永久歯の両方が生えているお子さんの歯の色を確認すると、乳歯より永久歯のほうが黄色っぽく見えることに気が付くと思います。
これは、永久歯のエナメル質に透明度があるためで、それと共に歯の象牙部分も厚くなるため、乳歯の時よりも歯の黄色が濃く見えるのです。
乳歯よりも永久歯のほうが黄色いからと言って心配になるかもしれませんが、丈夫な大人の歯が生えてきたということですのであまり心配しなくても大丈夫です。
エナメル質形成不全の時の治療
先天性の病気が原因で歯が黄色くなってしまう場合は、自宅でのケアや歯のクリーニングでは黄色い色は取れません。
この病気の場合の治療は、歯を少し削って歯の全体をセラミックで覆って歯を強くする治療を行います。
でもこの治療は子供のうちは行うことが出来ないため、大人になってから治療をすることになります。
虫歯にならないように、しっかりと歯磨きや日ごろのケアを行うようにする必要があります。
まとめ
- 子供の歯が黄色いのはステインという汚れが付着しているから
- 子供の歯が黄色いのは先天性の病気・エナメル質形成不全の可能性がある
- 子供の歯が黄色いのはテトラサイクロン系の抗生物質の副作用の可能性がある
- ステインは自宅でケアすることが出来る
- 自宅で歯のケアが出来ない場合は歯医者さんに行く
- 乳歯よりも永久歯のほうが歯の色が黄色い
歯の色が黄色いときは、歯のよごれであるステインが付着している可能性があります。
また、先天性の病気であるエナメル質形成不全の時も歯の色が黄色になることがあり、抗生物質の副作用でも歯が黄色くなる事があります。
ステインが原因で歯が黄色い場合は、念入りに歯磨きをすることでステインを除去することができ、抗生物質の副作用や先天性の病気が原因の場合は歯医者さんに相談してみることをお勧めします。
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