「急な高熱と体の痛み・・・体の節々も痛いし、信じられないくらいだるくって辛い・・・。」
もしかしたらその症状、インフルエンザかもしれません。
インフルエンザは、病院に行って検査をして陽性反応が出て、はじめて感染が分かる病気で、その症状は風邪よりもはるかにつらいものです。
症状が似ていることから、市販薬で治るのではないかと思うかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょう?
インフルエンザと市販薬の関係についてお伝えします!
目次
■インフルエンザに風邪薬は効果があるの?
「インフルエンザは風邪と似た症状だから風邪薬が効くんじゃない?」と思っている方はいませんか?
残念ながら、インフルエンザに風邪薬は効果がありません。
風邪薬の成分は、発熱や鼻水、咳などの症状を緩和させることは出来ますが、インフルエンザウイルスをやっつける力はないのです。
インフルエンザというものは、インフルエンザウイルスに感染することで発症します。
このウイルスに感染してしまうと、高熱や筋肉の痛み、関節の痛み、倦怠感といったつらい全身症状が現れます。
インフルエンザに効果がある市販の薬はなく、病院で検査・診察を受けて、インフルエンザであるということがわかれば、インフルエンザに効果のある治療薬が処方されます。
この治療薬にはインフルエンザの症状を和らげてくれる効果があり、インフルエンザウイルスが増えてしまうことを抑える働きもしてくれるので、インフルエンザからの回復を早めてくれることが期待できます。
■インフルエンザの時、市販薬で熱を下げても大丈夫?
インフルエンザになってしまったとき、市販の薬で熱を下げることは大丈夫なのでしょうか?
この場合、市販薬の成分が何なのかで、使っても大丈夫な場合と使用を控えた方が良い場合があります。
インフルエンザにかかってしまったとき、「アセトアミノフェン」の解熱鎮痛剤は使っても大丈夫です。
アセトアミノフェンの解熱鎮痛剤は、病院で抗インフルエンザ薬と一緒に処方される解熱鎮痛剤で、薬の副作用も少ないとされているものです。
アセトアミノフェンは、高熱が出た場合に熱を下げてくれる働きがあり、痛みの症状も和らげてくれる作用がある薬です。
子供から大人まで、幅広い年代の人たちが使うことの出来る解熱鎮痛剤です。
■気を付けて!安易に子供に市販薬を飲ませると危険なことも!
インフルエンザにかかってしまっていた場合、飲ませてはいけない成分の解熱剤もあります。
「アスピリン」が入っているものを子供に飲ませてしまうと、脳症にかかってしまう可能性があり、安易に飲ませてしまうのはとても危険です。
また、以下の成分の解熱鎮痛剤も飲ませるのはやめましょう。
・サリチル酸系解熱鎮痛剤
・ジクロフェナクナトリウムを含んだ解熱剤
・メフェナム酸が使われている解熱剤
・ACE処方、AAC処方の薬
・統合感冒薬
高熱が出て辛い症状がみられたときは、家にある風邪薬や解熱剤で熱を下げようとせずに、病院に行って症状に合った安全な薬を処方してもらうようにしましょう。
■インフルエンザの治療薬について
インフルエンザに効果がある治療薬として使われているものは、以下の種類の治療薬です。
タミフル
インフルエンザA 型、B型共に効果のある治療薬で、症状が出てから48時間以内に服用すると効果的です。
過去に異常行動が報告されていることから、10代の患者には処方が控えられていますが、タミフルと異常行動の因果関係はわかっていません。
関連記事⇒赤ちゃんがインフルエンザに!タミフルの飲ませ方と副作用について
リレンザ
インフルエンザA 型、B型共に効果のある治療薬で専用の呼吸器を使い、一日2回、5日間吸入するものです。
下痢や発疹、吐き気などの副作用が見られることがあります。
イナビル
インフルエンザA 型、B型共に効果のある治療薬で吸入して使う治療薬です。
イナビルは、一度の吸入だけで治療を終えられることが特徴で、10歳以上の患者は容器を2つ吸入、10歳以下の患者は容器を1つ吸入するだけで済みます。
しっかりと吸入する必要があるため、年齢の低いお子さんが使う時は親がきちんと見てあげるようにしましょう。
下痢、胃腸炎、じんましん、悪心などの副作用が見られることがあります。
おまけ:インフルエンザの合併症を防ぐための風邪薬の選び方
まとめ
- インフルエンザに市販薬は効果がない
- 市販薬はインフルエンザの症状を緩和してくれることがあるが一時的なもの
- 抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスの増殖を止め、症状を緩和してくれる
- 市販薬を安易に使うと、脳症などを起こしてしまうことがあるの
- アセトアミノフェンは病院でも処方される解熱鎮痛剤
- インフルエンザが疑われる場合は、必ず病院で診察してもらう
インフルエンザに市販薬は効果がありません。
辛い症状を和らげてくれることはありますが、ウイルスの増殖を止める効果はなく、安易に服用してしまうことでさらにひどい症状を招いてしまうことも考えられます。
インフルエンザかもしれないと思ったら、自分で判断して薬を飲むようなことは避け、病院に行ってきちんと診察してもらいましょう。
抗インフルエンザ薬を使うことで、インフルエンザのつらい症状を早期に改善することが出来ますよ!
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