子供が突然、「気持ちが悪い、頭も痛い」と言ってきたら、とても心配になりますよね。
子供の頭痛はけして珍しいことではありません。しかし、頭痛は本人の言葉でしかつらさがわからないので、親としてはとても心配ですよね。
今回は、どのような病気が考えられるのか、ご紹介していきたいと思います。
目次
吐き気を伴う頭痛の原因は?
吐き気を伴う頭痛はいくつか原因が考えられます。
1)頭に怪我をした場合
転んだりぶつかったりした場合、脳に影響が出て頭痛を感じることがあります。
主な症状
- 怪我などをした直後に意識がなくなる
- 吐き気
- けいれん
- 激しい眠気
対処方法
怪我などをした後に、吐き気や頭痛が起こった場合は、速やかに脳神経外科を受診しましょう。
2)偏頭痛
偏頭痛は大人に多いと思われがちですが、意外にも3~4歳から発症する場合もあります。
偏頭痛の原因は多々ありますが、主に生活リズムや食生活の乱れ、気温気候の変化、ストレスなどがあります。
子供の偏頭痛は突然始まり短い時間で治まることがほとんどです。そのため、さぼっているや怠けていると周りから見られてしまうことがあるので、ケアが大切です。
偏頭痛は遺伝的要因が高いと言われています。
親が偏頭痛持ちの場合7割程度と高い確率で子供も偏頭痛になると言われています。
偏頭痛になりやすい子供の特徴は、乗り物酔いをしやすい、ぜんそくやアレルギーがある、几帳面な性格という報告があり、自律神経系の問題も指摘されています。
主な症状
吐き気・嘔吐、腹痛といった症状を伴いやすく、光や音、においに敏感になるという特徴があります。
対処方法
偏頭痛の症状が出たら、部屋を暗くして安静にします。
頭を冷やしてあげるのも良いでしょう。
食べ物の影響も大きいのでチーズ、加工肉、チョコレート、カフェイン、ナッツ類などは控えましょう。
偏頭痛は繰り返すことが多いので、小児科や頭痛外来を受診することをおすすめします。
ホームケア
偏頭痛の原因は生活リズムや食生活の乱れといわれているように、偏頭痛持ちの子供は普段の生活習慣の見直しがとても大切になります。
- 夜更かしなどをして寝不足にならない
- 朝ご飯をきちんと食べる
- 偏った食事内容にならないようバランスよく食べる
どれも、大人でも大切な生活習慣ですね。家族全員で見直して、偏頭痛の起こりにくい状態にしてあげましょう。
3)自家中毒
未就学児から小学校低学年にみられる病気で、直前まで元気だった子供が急に何度も嘔吐をし、少し元気を取り戻してはまた嘔吐を繰り返す病気です。周期性嘔吐症やアセトン血性嘔吐症とも呼ばれます。
主な症状
何度も繰り返す嘔吐。
嘔吐以外の症状は、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛、などです。
対処方法
自家中毒は、体内でケトン体が血中で増えすぎることで、一種の中毒症状が起こり、吐き気をもよおします。しかし、血液中でなぜケトン体が急増するのかはまだわかっていません。
一般的には、ストレスや刺激食品の摂取などが、症状の誘因と言われています。
そのため、心配性な子供や、興奮しやすい子供は落ち着かせ、リラックスさせることがとても大切です。
嘔吐を何度も繰り返すようであれば、小児科を受診してください。
投薬や点滴で治療をすることで、早めに嘔吐が治まる場合が多いです。症状が重い場合は入院になることもあります。
ホームケア
自家中毒を発症した子供の7割は自然と思春期までには治ると言われています。
しかし、残りの3割の子供は偏頭痛が残ってしまいます。
自家中毒の予防法は、予防薬を半年~1年程度服薬して、発症を抑える方法があります。
この病気は同じ症状を繰り返すことが多いので、発症の直前の行動パターンや兆候を把握しておくことで、発症を避けられることもあります。
発症を抑えていくことで、偏頭痛の予防にもつながっていくので、行動パターンの把握などをメモしておくことをおすすめします。
子供の吐き気と頭痛のまとめ
子供の訴えだけでは症状を判別することはとても難しいです。
吐き気と頭痛だけを訴えていても、熱や下痢などもあるかもしれません。
いつもと違うことがないか、全身状態を診てあげることがとても大切になります。
吐き気と頭痛以外に緊急性の高い症状は、高熱、意識障害、目の痛みなどを伴う場合です。
このような場合は、昼間であればかかりつけの小児科へ、夜間や休日であれば救急外来を受診しましょう。
頭痛や吐き気は、見ているだけではなにもわからず親も不安になりますよね。そんな不安な気持ちは子供へも伝わってしまします。
子供の話をよく聞いてあげて、全身状態を確認し、安静にしてリラックスさせてあげましょう。
緊急性を伴わない場合でも、吐き気や頭痛が続くようであれば、小児科を受診してください。
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