
風邪の症状というと発熱・咳・鼻水などが思い当たりますが、子供の風邪は大人の風邪とは違う症状が出ることがあります。
子供の特有の風邪の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
風邪なのに目やにが出る?
朝起きたら目やにがびっしりとついていて目が開かない、目の病気なのかと思って病院に行ったら「風邪です」と言われることがあります。これは子供特有のものなのです。
子供は目と鼻が近くにあるため、鼻水が逆流して目に入り込み目やにとして出てきてしまうのです。つまり、鼻水が原因で目やにが出ていたんですね。原因である鼻水を除去しないかぎり目やにが出続けることになるので、まずは鼻風邪を治す必要があります。
目やにをそのままにしていると、目やにに含まれる風邪の菌のせいで角膜炎になることもありますので、早めに治療をしたほうが良いでしょう。
また俗に「プール熱」と言われるアデノウイスルによる風邪は、目やにの他に目の充血も見られます。こちらは感染力がとても強いので、家族間で感染しないように注意をしてください。
夏風邪は湿疹が出る
夏に流行る風邪は湿疹がでるものが多いのが特徴です。
プール熱(咽頭結膜熱)
プールで感染することが多いことから「プール熱」と言われる、アデノウイルスによる咽頭結膜熱です。高熱と共にのどが赤く腫れ目が充血します。
口の中に赤いプツプツが出来、それが水泡になるのでとても痛く食事も摂れない状態になります。水泡は1週間くらいで治りますが、症状が回復してから2日経過しないと幼稚園などにはいけませんので、医師の診断を仰いでください。
ヘルパンギーナ
こちらも口の中に水泡ができる、エンテロウイルスによる夏風邪です。1~5歳くらいの赤ちゃんから幼児がかかりやすい病気です。
突然高熱が出ますが咳や鼻水などの症状はありません。のどがただれるように腫れ、つばを飲むのも辛い状態になるので、食欲もなく不機嫌になることが多いです。熱は3日ほどで下がり、のどの水泡は1週間くらいで治ります。
手足口病
最近感染者が増えているのが、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスにより感染する手足口病です。その名の通り、手・足・口など全身に赤い湿疹ができます。
熱はそれほど高くないことがほとんどですが、口の中に湿疹できると食事をする時痛くて嫌がることがあります。
それほど重症化する病気ではありませんが、まれに髄膜炎や脳炎を起こすことがあるので、けいれんや嘔吐、ぐったりしているなどの様子が見られたらすぐに病院へ行ってください。
子供の頭痛はほとんどが風邪
まだ幼い子だと自分で痛いとは言えませんが、大人と同じように頭痛がおこります。そのほとんどは風邪やインフルエンザによるものだと言われています。そのため、風邪が治れば頭痛も治ってしまうのでそれほど心配することはありません。
周囲で風邪やインフルエンザが流行っていたら、まずは風邪の頭痛だと思って様子を見てください。
中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿症)になった時にも頭痛を訴えることがあります。耳や鼻の奥にたまったウイルスのせいで、不快感を感じそれを「あたまいたい」と訴えることがあるのです。
髄膜炎や脳炎になると、けいれんや嘔吐、首や肩のこわばりなどが見られ、ひどくなると後遺症が残ってしまうので早急な受診が必要です。
おなかの風邪は腹痛を伴う
よく「おなかの風邪」、病院では「胃腸風邪」と診断されますが、胃腸風邪という病名はありません。胃腸風邪とは、正式には「感染性胃腸炎」と言います。これはおなかの中にウイルスが入りこみ腹痛や下痢・嘔吐などを引き起こす胃腸炎のことを言います。
特に冬場に流行する「ノロウイルス」「ロタウイルス」などのことをいいます。下痢・嘔吐・腹痛・発熱などの症状がでます。感染力が強いので、吐瀉物や便などの処理は十分に注意しましょう。
たいていは2,3日で回復してくるので、無理に食べたりせず胃腸を休め安静にして過ごすことが一番です。ただし、下痢や嘔吐がひどい場合は脱水症状になりやすいので、水分補給は忘れずにしましょう。
まとめ
子供の体調が悪くなった時、まずはよく観察することが大事です。
どんな病気でも、食事が摂れない、熱が下がらない、嘔吐・下痢が続いている、ぐったりしているなどの症状が出ている場合は、速やかに受診をするようにしてください。
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