
保育園や幼稚園などで毎年流行するのが「水ぼうそう」です。まれに重症化してしまう病気なのでぜひ予防接種を受けておきたいところですが、どのように受けたらよいのでしょうか。
水ぼうそうとは
冬から春にかけて流行する病気で、感染力がとても強いため保育園や幼稚園などの集団の場で感染が広がることがあります。
原因
「水痘帯状疱疹ウイルス」というヘルペスウイルスによって起こる病気です。名前の通り、このウイルスは2つの病気の原因となっています。
水ぼうそうが治ってもウイルスは体内に隠れており、体が弱って免疫力が落ちた時に再び現れて「帯状疱疹」という病気になるのです。それが2つ目の病気です。
潜伏期間は2~3週間くらいです。
感染ルートは、空気中のウイルスを吸い込む「空気感染」、咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込む「飛沫感染」、ウイルスを触ることによる「接触感染」があります。
症状
・発熱
軽い発熱がありますが、3、4日で下がることがほとんどです。
・発疹
発熱と同時に赤い発疹が全身に広がっていきます。2,3日後に発疹が水泡になります。その後、膿を持ち最後につぶれてかさぶたになります。
かゆみがありとてもかゆがりますが、かきむしってしまうと痕が残ってしまうこともあるので、かかせないようにしなければいけません。
水ぼうそうの予防接種の費用は?

以前は任意接種でしたが、2014年から定期接種となりました。それに伴い無料になりました。
ただし対象年齢が決まっており、生後12ヶ月から36ヶ月、つまり1歳から3歳の誕生日前日までのお子さんが対象になっています。
水ぼうそうのワクチンは2回接種することで免疫がつくとされているので、2回接種になります。
重症化すると怖い病気なので、無料化になり受けやすくなったのは、とてもありがたいことですね。
→子供にインフルエンザの予防接種を受けさせる時期と副作用について!
副作用はあるの?
水ぼうそうのワクチンによる副作用は、ほとんどありません。
まれに、接種後1~3週間後に熱が出たり、発疹が見られることはありますが、通常は軽くすむようです。また打った部分が赤く腫れたり硬くなったりすることもあります。約7%に見られる症状です。
また100万人に1人程度の割合で、血小板減少性紫斑病を発症することもありますが、適切な処置をすれば問題ありません。
他の予防接種同様、接種後すぐの発熱、手足の腫れ、じんましん、呼吸困難やショック症状が見られた場合には、すぐに病院に行きましょう。
2回目のタイミングはいつ頃?

定期接種の回数は2回になります。1回目の予防接種の後、2回目はどれくらい間を開けて受ければよいのでしょうか。
2回目は「3ヶ月以上開けて」接種するように、となっています。推奨されている間隔は「6ヶ月から12ヶ月開ける」のが標準とされているので、まとめるとこうなります。
[1回目]
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)から生後15ヶ月(1歳3ヶ月)の間に接種
[2回目]
1回目接種後、3ヶ月以上開けて接種。標準的には1回目から6ヶ月から12ヶ月開ける。
と、いうことは、例えば「1歳0ヶ月で1回目を接種」した場合は、「2回目は1歳6ヶ月から2歳0ヶ月までに受けるのが望ましい」ということになります。
2014年に定期接種になる以前に、任意で予防接種をしてしまった場合にはどうなるのでしょうか。
・任意ですでに2回受けている
定期接種は終了とみなされ、定期接種の対象にはなりません。
・任意ですでに1回受けている
残りの1回が定期接種の対象になります。
・任意で2回受けているが、その2回の間隔が3ヶ月未満である
2回の間隔が3ヶ月未満の場合は1回とみなされ、1回分のみ定期接種の対象になります。
いずれも「生後12ヶ月~36ヶ月」のお子さんが対象ですので、月齢をよく確認してお住まいの自治体にお問い合わせください。
まとめ
予防接種をしても免疫がつかず、水ぼうそうを発症してしまうことが時々ありますが、軽くすみ重症化するのを防げます。後の帯状疱疹の予防することも可能だとも言われているので、1歳になったらなるべく早く接種することをおすすめします。
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