赤ちゃんのアトピー性皮膚炎は、かゆいし、掻くことで痛みも出るため、赤ちゃん本人はもちろんのこと、見ているお母さんにとっても非常につらいものです。
赤ちゃんの肌は柔らかく、弱いため、様々なトラブルを起こすことがあります。
アトピー性皮膚炎はアレルギー反応です。
食べ物や周辺環境の中のアレルギーを引き起こす物質に反応して発症します。
ここでは、アトピー性皮膚炎と食べ物の関係について、お話しします。
アトピー性皮膚炎と母乳には関係があるか?
赤ちゃんが最初に口にする栄養源は、お母さんの母乳です。
母乳には、アトピー性皮膚炎を発症させるような要素があるのでしょうか?
0歳から1歳の赤ちゃんでは、アトピー性皮膚炎に食物アレルギーが関係することが非常に多いようです。
食物アレルギーとは、特定の食べ物に対して反応する物質(抗体)がたくさん出て、それがアレルギーの症状を引き起こすことです。
赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の場合、そのほとんどが、たまごや牛乳などが関係しているといわれています。
しかし、年齢が大きくなるにしたがって、食べ物の影響は少なくなっていき、大人のアトピー性皮膚炎の場合はほとんど食べ物の影響はありません。
このように、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎には食物アレルギーが関連することが多いので、例えば、たまごの入った食品やたまごを食べ続けているお母さんの母乳を飲むことにより、アレルギーが徐々に進行していきます。
お母さんが食べたたまごなどの食品は、食べた1~2時間後に母乳に移行することが知られています。
その量は、ほんとに微々たる量なのですが、母乳を繰り返し与えられることで赤ちゃんに影響が出ることがあるようです。
とはいえ、母乳には赤ちゃんの免疫の基礎を作る働きもあるため、一概に「母乳が悪い」とは言い切れません。
赤ちゃんにアトピー性皮膚炎の症状が出てきたら、アレルギー検査を受けて、本当に母乳が影響しているのかを確認するのも、解決に向けた方法の1つでしょう。
食物アレルギーとの関連を確認する

アレルギー検査では、赤ちゃんの血液を採って、特定の食べ物に対して反応する物質(抗体)があるかどうかを調べます。
ただし、抗体を持っているという結果が出たからといって、必ずしもアレルギーを発症するとは限りません。
抗体を持っていても、一生発症しない人もいます。
そのため、食物アレルギーであるかどうかの最終的な診断は、お母さんがその食べ物を一定期間まったく口にしない時期を設け、赤ちゃんの症状が良くなったら、その後再びその食べてみます。
それで、また症状が出るようであれば、赤ちゃんにはその食べ物に対してアレルギーがあるということになります。
どの食べ物がアレルギーを起こすのかが特定できたら、お母さんがその食べ物を食べないようにすれば、徐々にアレルギーの症状に悩まされることは少なくなっていきます。
そのようにして、つらいアトピー性皮膚炎を発症させないようにすれば、赤ちゃんもお母さんも安心ですね。
食べ物以外の原因
赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になってしまったら、お母さんは、自分の食べているものが良くないのではないか、と思ってしまうかもしれません。
これまで見てきたとおり、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎には食物アレルギーが関係していることが多いのは確かなようです。
しかし、アトピー性皮膚炎の原因は、食物アレルギーだけではありません。
ダニやほこり、花粉、ペットの毛などの刺激により、アトピー性皮膚炎が起こることがあります。
赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になっても、結論を急がずに、とにかくお医者さんに相談しましょう。
お医者さんは、様々な可能性を考え、アレルギー検査や様々な方法で原因を突き止め、適切な治療をしてくれることでしょう。
とにかく、一人で悩まないことです。
まとめ
- アトピー性皮膚炎はアレルギー
- 赤ちゃんのアトピー性皮膚炎には食物アレルギーが関連していることが多い
- お母さんがアレルギーの元となる食べ物を食べて続けている場合、その成分が母乳から赤ちゃんに移行する
- 母乳から入ったアレルギーの元に反応して、アトピー性皮膚炎が起こる
- 食物アレルギーには、アレルギーの元となる食べ物を特定する検査がある
- アトピー性皮膚炎の原因は、食べ物だけではない。
お母さんは、赤ちゃんの健康や育児に関して、いろいろと悩むことが多いでしょう。
赤ちゃんの体調不良は、自分のせいだと自分を責めるお母さんもいらっしゃるでしょう。
しかし、赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になったからと言って、お母さんは過度に自分や母乳を悪いと思い込むのはいいこととは言えません。
まずは、お医者さんに相談することをお勧めします。
お医者さんの指示に従って、適切に対策を行えば、アトピー性皮膚炎の症状は軽くなり、やがて治っていくのです。
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