風疹と麻疹の違いはウィルス?ワクチンは共通なのか?

赤ちゃんがかかりやすい感染症には、様々なものがあります。

その中でも、皮膚にぶつぶつが出るという点で共通している、風疹と麻疹について説明します。

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風疹(三日ばしか)とは?

風疹とは、風疹ウイルスに感染することで起こる病気で、3日くらいで治ることから「三日ばしか」とも呼ばれています。

風疹ウイルスの感染経路で最も多いのが「飛まつ感染」です。

感染している人の咳、くしゃみなどによって放出された細かい唾液に含まれるウイルスを、鼻や口から吸いこんでしまうことで移ります。

また、風疹ウイルスを持った患者が物などを介して、周囲にウイルスを移すことがあります。

これを「接触感染」といいます。

手すり、ドアノブ、室内灯や家電のスイッチ、電話の受話器、筆記用具などにウイルスが移り、それに触れることによってウイルスが手に付着し、手から物を取って食べることでウイルスが体内に侵入することが考えられます。

風疹の症状は、主に発熱、発疹、リンパ節の腫れがあります。

ウイルスに感染すると、2~3週間の潜伏期間を経て、38℃くらいの発熱が起こります。

それとともに耳の後ろや首などにリンパ節の腫れができ、押すと痛がるようになります。

また、顔の中心にピンク色の小さい発疹が出始め、それが徐々に全身に広がっていきます。

中には、のどの痛みや角膜炎、咳、頭痛、かゆみが起こる子もいます。

風疹は、一般的にはそれほど重症になる病気ではありません。

発熱、発疹は3~4日で治ります。

 

麻疹(はしか)

麻疹とは、「はしか」のことで、麻疹ウイルスに感染することで起こる病気です。

感染力が強く、風疹と比べて重い病気です。

麻疹も、主な感染経路は「飛まつ感染」です。

症状は、38~39℃前後の高熱が3~4日続きます。

風邪の症状に似ていて、鼻水、涙目、目やに、乾いた咳が特徴です。

しかし、頬の内側に小さい白斑ができるのも麻疹の特徴です。

これによって、風邪ではないことがわかります。

3~4日続いた高熱は一時的には下がります。

しかし、2度目の発熱があります。

2度目の発熱では、赤い発疹が顔や首、おなかから手足に広がります。

この時が発熱のピークとなり、40℃前後まで上がる場合もあり、赤ちゃんにとっては最も厳しくつらい時期となります。

特に、赤ちゃんは体力も抵抗力も低いため、脱水症状にも注意が必要です。

発疹は次第に全身に広がり、色が紫色に変色してきます。

発熱は3日前後で落ち着き、その後、紫色が残りますが、この紫色の発疹も1カ月程度で自然に消えていきます。

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予防接種

風疹も麻疹もワクチンの予防接種によって予防することができます。

異なるワクチンが原因の病気なので、それぞれ異なるワクチンを接種することができます。

さらに、風疹と麻疹のワクチンを同時に受けることもできます。

それが「麻疹・風疹混合(MR)ワクチン」です。

麻疹・風疹混合ワクチンは、風疹ウイルスと麻疹ウイルスの毒性を弱めたウイルスを体内に入れる生ワクチンです。

麻疹・風疹混合ワクチンの予防接種を受けた赤ちゃんの約95%以上が免疫を獲得できます。

麻疹・風疹混合ワクチンは2回の予防接種が必要です。

1回目を1~2歳未満、2回目を5~7歳未満で受けます。

この時期を過ぎると、定期予防接種ではなくなるため、予防接種の費用はすべて自己負担になりますので、できるだけこの期間に受けられるようにしてください。

 

予防接種を受ける際の注意点

麻疹・風疹混合ワクチンに含まれる麻疹ワクチンは、鶏の細胞を使って作られているので、たまごアレルギーのある赤ちゃんには注意が必要です。

基本的には、たまごアレルギーがあっても心配ないとされていますが、重度のアレルギーの場合、完全に安全とは言えませんので、予防接種を受けるときに、お医者さんにアレルギーの症状についてしっかりと相談してください。

必要であれば、接種前に検査をしたり、摂取量を調整してもらうことができます。

 

まとめ

  • 風疹は「三日ばしか」、麻疹は「はしか」とも呼ばれる
  • 風疹ウイルス、麻疹ウイルスに感染することによって起こる
  • 主な感染経路は「飛まつ感染」
  • 主な症状は、発熱と発疹
  • ワクチンの予防接種で予防が可能
  • 「麻疹・風疹混合(MR)ワクチン」は麻疹と風疹の両方に対する予防接種

風疹と麻疹は、一見似たような病気ですが、それぞれ異なるウイルスによる感染であり、症状にもさまざまな違いがありました。

いずれにしても、赤ちゃんには耐えるのが大変な病気なので、予防接種は重要です。

麻疹・風疹混合ワクチンにより、2つの病気の予防が、1種類の予防接種で完了してしまうのは、赤ちゃんに何度も注射を強いないで済む点で、とても喜ばしいことだと思います。

自己負担にならないように、決められた時期に受けに行くのも大事ですよね。

忘れないように、お知らせの紙などは目立つところに置いておくのがいいかもしれません。

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