3歳児検診や小学校の検診で指摘されることもある血尿。
肉眼では赤くなくても、赤血球が正常値以上に溶けだしていれば血尿になるのです。
意外と検診などで血尿や蛋白尿と診断される話はよく聞くのですが、突然言われると戸惑ってしまいますよね。
大人の場合は深刻な症状であることが多い血尿や蛋白尿。
子どもの場合はどうなのでしょうか。
血尿には大きく分けると3種類ある
目で見て分かる、色が出ているタイプは肉眼的血尿と呼びます。
またよく検診で指摘されるものは、顕微鏡的検尿と呼ばれています。
またその他症状が無い、無症候性血尿というものもあります。
実は心配はいらないケースも多い蛋白尿・血尿
検診で引っ掛かった場合の血尿や蛋白尿は、一時的なものも多くあります。
健康な人でも蛋白尿は出ることはありますし、その日の気温や運動などいろんなことに影響されます。
また子どもによっては体格的な問題などで、成人するまで蛋白尿が出ることがある子も。
検診でひっかかったからすぐに重篤な病気なのではと心配する必要はありません。
しかし腎臓が悪い場合などもありますので、まずは一度精密検査を受けてみましょう。
早期発見できれば、それだけ予後も良くなります。
こういった病気の場合は症状が出るまで時間がかかったりもするため、発見が遅れることも。
検診で見つけられて逆に良かった、そう考えた方が気持ち的にも楽になれますよ。
蛋白尿や血尿から考えられる病気は?
ネフローゼ症候群
腎臓から尿に蛋白が漏れてしまう病気。
血中の蛋白が減り、むくみが出るのが特徴で、急に体重が増えたりした場合はこちらが疑われます。
2~5歳に発症することが多い病気です。
治療法はステロイドの使用が一般的で、70%ほどが一度は再発すると言われています。
私の息子は17歳の時にこの病気にかかり、30歳になる今でもたまに再発を繰り返しています。
急性糸球体腎炎
溶連菌感染の後に起こる病気です。
大体1~2週間後におしっこの量が減ったり、血尿や蛋白尿が認められたり、むくみや高血圧が起きます。
5~12歳の子どもに多く見られる病気です。
症状は2~3週間で良くなるものの、血尿は6ヶ月~1年ほどかかります。
尿路感染症
腎盂腎炎や膀胱炎のこと。
腎臓や膀胱に細菌が感染することによって起こり、排尿時の痛みやトイレが近くなるといった症状が見られます。
抗菌薬により治療します。
重症の場合は入院することもあり、また腎盂腎炎の場合は腎臓に傷が残ってしまうこともあるため注意が必要です。
まとめ
検診で引っ掛かっても、心配はいらないことが多い蛋白尿・血尿。
これを聞くと少し安心できますね。
また、真っ赤な血尿が出ても何もなく、ケロッとしていて、検査をしても特に異常が無いというケースもあるそうです。
血尿が出たからとすぐに大慌てせず、痛みやむくみがないかなどを観察していきましょう。
ストレスで血尿や蛋白尿が出るケースもあるようですが、一口にストレスといっても様々。
精神的なストレスから、「激しい運動をした」といった肉体的なストレスもあります。
まずは最近のお子さんの様子から考えてみたり、悩み事はないか、また今日どんな遊びをしてきたのかなどを聞くことから原因を探ってみましょう。
お父さん、お母さんが心配するからと平気なフリをしている場合もあります。
そんなお子さんのためにも、「じゃあ、病院行ってみよっか」とどうぞ落ち着いて対応してあげてください。
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