アデノウイルス感染症とは、風邪のような症状がでるアデノウイルスを原因とする感染症で、様々な症状が現れます。
その中でも、アデノウイルス感染症の症状の特徴は、主に3つあります。
- のどの腫れや痛み(咽頭炎)
- 目やにや目の充血(結膜炎)
- 38~40℃近い高熱(発熱)
これらの症状は、アデノウイルス感染症の三大症状とも呼ばれています。
どれか一つでもあてはまるものがあれば、アデノウイルス感染症の可能性があります。
アデノウイルスは、現在49種類(分類法によっては51種類)あり、それぞれの種類によって症状は様々ですが、肺炎、プール熱(咽頭結膜炎)、はやり目(流行性角結膜炎)、出血性膀胱炎、急性濾胞性結膜炎、胃腸炎などが主な症状とされています。
そして、アデノウイルス感染症は、感染力がとても強いため、幼稚園、保育園、小学校では、出席停止の対象になります。
アデノウイルス感染症と診断されたら、保育園、幼稚園、学校は休まなければなりません。
そこで今回はアデノウイルスに感染した場合の出席停止期間についてお伝えしたいと思います。
出席停止期間はどれくらい?
それでは、プール熱(咽頭結膜熱)、はやり目(流行性角結膜炎)にかかった場合、どの程度、欠席しないといけないのでしょうか。
プール熱やはやり目は、文部科学省が定める学校伝染病第2種に指定される伝染病です。
これは、「飛まつ感染をする感染症で、児童生徒の罹患が多く、学校での流行の可能性が高いもの」のことで、飛まつ感染とは、咳やくしゃみなどで飛び散った病原体を、口や鼻から飲み込むことで感染してしまうことです。
他に、インフルエンザ、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)や水ぼうそう(水痘)などが、同様に学校伝染病第2種に指定されています。
この場合、まず発症したら保育園、幼稚園、小学校に届け出を出し、決められた出席停止期間に従って、お医者さんの許可が出るまで安静に過ごしておく必要があります。
このお休みの間は、欠席扱いにはなりません。
プール熱の場合、主要な症状(発熱など)がおさまってから2日間は、登園、登校は禁止されています。
はやり目の場合、症状により、お医者さんが感染の恐れがないと認めるまで、登園、登校は禁止されています。
関連記事⇒プール熱で子供に出る症状は?潜伏期間に大人にうつる可能性は?
欠席の手続き

プール熱やはやり目と診断されたら、保育園、幼稚園、小学校に速やかに連絡して所定の、
- 疾病証明書用紙
- 疾病証明依頼書用紙
のセットをもらってください。
そして、そのセットをそのまま医療機関に提出して、記入してもらってください。
症状が回復し、お医者さんの許可が出たら、証明書に登校許可日を記入してもらって、学校に提出してください。
繰り返しになりますが、この間は学級閉鎖や忌引きと同じで、欠席扱いにはなりません。
治療期間は?
再び出席できるようになるには、病気が治ることが必要です。
では、治療には、どの程度の時間がかかるのでしょうか。
三大症状の治療期間は、発熱が約4~7日、のどの痛みが約3~7日、目やにや目の充血が7~10日間かかるといわれています。
治療には、1~2週間程度かかるとみておいたほうがよさそうです。
そして、お医者さんの判断により、プール熱の場合は症状がおさまってからプラス2日、はやり目の場合は症状がおさまった時点で、登園、登校が許可されます。
ただし、症状がおさまっても、体内に侵入したウイルスがすべて死んでしまったとは限りません。
アデノウイルスは、症状が治った後も、2週間から1カ月程度は、ウイルスの排出を続けるため、糞便などからの2次感染が起こる可能性は、まだまだ残っており、注意が必要です。
そのため、登園、登校が許可されても、基本的に1カ月程度はプールへの参加はせず、手洗いを励行して、他の子供に移さないように気を付けることが大切です。
関連記事⇒プール熱で子供に出る症状は?潜伏期間に大人にうつる可能性は?
まとめ
- アデノウイルス感染症にかかると、一定期間、出席停止となる
- アデノウイルス感染症での出席停止は、欠席扱いにはならない
- アデノウイルス感染症にかかると、所定の手続きが必要となる
- アデノウイルス感染症の治療期間は、約1~2週間が目安
- 医師の判断で、登校可能日を決定してもらう
- 症状がおさまって登園、登校可能になっても、2週間~1カ月は2次感染に注意
- 症状がおさまって登園、登校が可能になっても、1カ月程度、プールへの参加は控える
プール熱、はやり目の感染は、夏場にピークを迎えます。
感染力が強いため、他の子に移してしまわないためには、早く症状に気づいてお医者さんに診てもらい、アデノウイルス感染症であると診断された場合は、速やかに保育園、幼稚園、小学校の指示に従って、適切な手続きを行ってください。
また、治療中は、おうちで安静にしなければなりません。
2次感染に気を付けながら、心のケアも含めて看病をしてあげてください。
関連記事▼▼
コメントを残す