
子どもは比較的よくかかる中耳炎。
ちょっと鼻水が出るだけでかかってしまう、という子も多いのではないでしょうか。
夜中に急に耳を痛がり出し、救急にかかった…という経験がある方も少なくないと思います。
今回は子どもの中耳炎についてまとめていきたいと思います。
目次
中耳炎の原因は?
中耳炎は風邪などの感染症が原因で、鼓膜の奥に菌が入り込み膿がたまる病気。
かかりやすい体質の子は何度も再発する傾向が。
耳と鼻は管で繋がっているため、菌は鼻から侵入してきます。
そのため、鼻水が酷い時に中耳炎にかかる子が多いんですね。
実は1歳までにほとんどの子は中耳炎にかかる
気がつかないだけで、ほとんどの子が1歳までに中耳炎を経験すると言われています。
大体10歳を過ぎるまで、風邪をひくと中耳炎にかかる可能性はかなり高く、熱が下がらないと思ったら実は中耳炎だった…というケースも多く見かけます。
風邪をひいたときは、中耳炎も一緒に疑うようにしましょう。
どんな症状がでるの?
耳の奥が急激に腫れ、激しい痛みを伴うことがあります。
また膿がたまるため、鼓膜の動きが悪くなり、聞こえの悪い状態になってしまいます。
鼻水がひどい場合と、あまり鼻水が出ない場合があるため、鼻水が出ないから中耳炎ではないとは一概には言えません。
痛みが取れても膿が完全になくなるまでは完治とは言えないため、注意が必要です。
膿が無くなるまでは早くて1ヶ月。膿は鼻の奥へと抜けるので、鼻詰まりが酷い場合や膿の量が多い場合は2~3ヶ月に及ぶことも…
また熱が続き、なかなか下がらない場合もあります。
放っておいても平気?
「耳が痛いって言ってたけど、一度だけだし…」
「そんなに痛みがひどくないみたいだから大丈夫かな」
「鼻水も出てないからそのうち治るでしょ」
これらは絶対にNG!
痛みがあまりひどくなくても、中耳炎にかかっている可能性があります。
耳がほとんど聞こえなくなってしまったケースも
これは以前保育園に勤めていた時、実際にあったケースです。
「話の理解ができない」「指示が入らない」ということで、発達検査を行った子がいました。
検査の結果遅れも認められたのですが、耳の異常の可能性も考えられ、耳の検査を行ったところ…中耳炎に気付かず、長い間放っておかれていたため、難聴に進行。
両耳ともほぼ聞こえていない状態、回復もするかどうか分からない状態になっていたことが分かりました。
子どもが痛みを訴えなくても、膿を完全に抜ききるまで通院しないと、こういったケースに発展することがあります。
中耳炎を甘く見ず、必ず完治するまで病院に通ってほしいと思います。
乳児の場合、チューブを入れる子も。
とくに小さい乳児の場合、一度かかると中耳炎を繰り返す子が多く見られます。
たびたび中耳炎で熱が出てしまう、また聞こえが悪くなっているという場合、鼓膜を切開して膿を出したり、耳の中にチューブを入れることも。
保育園に勤めている時、1~2年に1人のペースでチューブを入れている子がいました。
まとめ
中耳炎というと、よく耳にするしそんなに心配するものではないと思っている方も多いのではないかと思います。
実際、保育園に勤めている時も、「今日耳が痛いと訴えていて」と伝えても病院に行かない方は結構いらっしゃいました。
先程のように、痛みが少ないが実は進行しているケースもあります。
耳という大事な部分だからこそ、楽観視せずに、しっかり受診や治療を受けることをお願いします。
子どもは自分では病院に行けません。
小さなSOSを見逃さないであげてください。
コメントを残す